アルツハイマーの母を遠方から見守る娘の徒然ブログ

アルツハイマー病と診断された母と遠方から見守る娘の闘いの日々です。

優しく出来ない毎日

母がアルツハイマー病と診断されてから、8か月が経ちました。診断された当初はどうしていいか分からず、ただただ不安な毎日でした。どうしたら今の状態を長く保てるか、そればかり考えていました。

薬も欠かさず飲ませなくては‼と必死で、夜中に「薬‼」と、飛び起きる事もしばしばありました。何をしていても母の事が頭から離れず、薬を飲み忘れる事への恐怖感があり、心休まる時がありませんでした。常に切迫感を感じていました。

そんな状態がしばらく続いた頃から、徐々に母に優しく出来なくなってきました。車の鍵を取り上げた事で母の癇癪が起きるようになった事も大きいかもしれません。母から浴びせられる言葉が一つ一つ心に積もって、病気のせいだと頭では分かっていても、心が母を拒否するようになってきました。

母の日にミニバラとラベンダーの寄せ植えを贈ったのですが、次に実家に帰った時には、玄関の外にほおり出させれていました。

何をしてもどうせ覚えていないのだから、やる意味がないのでは…と感じるようになりました。

食事に連れていってもすぐに忘れ「誰もどこにも連れていってくれない」と不満ばかりです。お寿司を食べに行った帰りの車の中、「最近、寿司食べてないから食べたい」と言います。

 見返りを求めている訳ではないけれど、なんともやるせない気持ちになってしまいます。

 

私は母に優しく出来ません。どうしても。

母の症状が進んで施設にお世話になるようになったら…優しく出来るようになるのかもしれません。

ふと、思い出しました。私は母が嫌いだった事を。結婚してから、すっかり忘れていた母への気持ちを。