アルツハイマーの母を遠方から見守る娘の徒然ブログ

アルツハイマー病と診断された母と遠方から見守る娘の闘いの日々です。

退院。そして施設へ

入院していた母が退院しました。

入院してから体調も良くなり、薬をしっかり飲めているせいか、攻撃性も落ちついて来ました。

主治医の先生からはすぐにでも退院出来る状態になっている、と説明がありました。

入院先の病院も満床で出来れば早めに退院して欲しい、と。

ただ…退院しても前のように1人で生活する事はもう出来ない状況です。

次の受け入れ先が見つかるまでは退院できません。

ケアマネージャーさんに条件に合う施設を探していただきました。

病院からの後押しもあり、出来るだけ母の年金の範囲で賄える施設を見つけていただくことが出来ました。

受け入れ先の施設は「介護老人保険施設」と言われる施設です。リハビリをメインに自宅に戻ることを目指す施設になります。特別養護老人ホームのように期限がなく終のすみかにはなりませんが、半年スパンでお世話になることができます。

母が自宅に戻ることは難しい状況ですが、特別養護老人ホームの順番が来るまで、お世話になることになります。

退院の日、母を迎えに行くと、一瞬私の姿を見て、席を立ったものの、すぐに座ってテレビを見続けていました。ベッドの周りを片付け、看護師さんに退院の挨拶をして、母に退院を告げても、状況が理解できないようでした。

車に乗ると

「何か悪いことしたのか?誰かの物を盗ったりして追い出されたのか?」

と何度も繰り返していました。

体調が良くなったから、リハビリの施設に移ることを説明してもやはり理解できず、同じことの繰り返しです。

老健施設に着いても、何が起きているか全く分かっていないようで抵抗はありませんでした。

もっと拒否され、帰ると騒がれるかとドキドキしていたのですが…

状況が理解出来ていなかったのだと思います。

病室に入ると、おしゃべり好きなおばさまが声をかけてきました。母は露骨に嫌そうな顔をして、

「返事するなよ。面倒くさい。話しかけられても迷惑だ。部屋、変えてもらう。」

と、カーテンを閉めようとしていました。

閉鎖的な性格に拍車がかかっているのには変化はありません。

 

母を介護師さんにお願いして、私は入所の事務手続きと施設長の先生との面接に別室に行きました。

施設長の先生に母の入院前の様子を説明し、今後の方針を伺いました。

施設では、非薬物療法を進めるとのことで、薬に頼らず、脳を活性化することを目標にリハビリを行うとのことでした。最初の3週間は集中的にリハビリをするようです。

脳トレを開発した方と公文が共同で開発した教材を使うようです。

今まで、とにかく薬をきちんと飲ませることに力を注いで来たので、薬に頼らず…と言われても、不安はありますが、お任せするしかありません。

事務手続き中、母が「こんなところに来る予定ではなかった」と怒っているようでしたが、介護福祉士さんからは、「慣れない状況ですし、しばらくは仕方ないですね。」

とのお話をいただき、少し安心しました。

事務手続き後、市役所に介護保険の限度額認定の手続きに行き、母の着替えや必要な物を買い、施設に戻ると母は部屋にはいませんでした。

ナースステーシヨンに声をかけると、母は食堂にいるとのこと。タオルを畳むのを手伝っていたようです。

介護師さんに母のことをお願いして、母には会わずに帰りました。今は少しでも早く施設に慣れてもらうことが一番です。

今までの病院とは違い、老健施設ですからリハビリもあります。母が落ちついて生活出来るようになることを祈るばかりです。

そして、一日でも早く特別養護老人ホームを入れることを祈ります。